真人が言った
「術式の世界が違う」という言葉。
領域展開を除いた術式の奥義
「極ノ番」の習得条件。
一見関係ないこれらの話。
しかし、深く繋がっている。
「呪力を炎に変換し、炎を操る」ことと
「可燃物に変換し、炎を操る」ことは
別なのだから。
解説します。
(ついでに五条の術式、無下限呪術の極ノ番の可能性についても考察しました)
ネタバレ範囲は0巻~11巻です。
【目次】
【うずまき】
領域展開を除いた、術式の極致。
それが「極ノ番」
そして夏油傑の扱う
「呪霊操術」の極ノ番は、
「呪霊操術」の極ノ番は、
『うずまき』
「呪霊操術」とは、
取り込んだ呪霊を意のままに操る術式。
「うずまき」とは、
取り込んだ呪霊から、呪力を生み出す技。
呪霊操術は考え方によっては「器」だ。
幾千、幾万の呪霊を格納する「容器」
格納した呪霊は所有物へと変化する。
「うずまき」はこの器を潰すことで
呪力を生成しているのだろう。
(「術式の抽出」は絞った容器に残骸がこびりつくイメージ)
つまり「呪霊操術」を「呪霊を操る術式」
という「結果」でしか認識しない術師は、
「うずまき」を扱えない。
『呪霊操術』が「なぜ呪霊を操れるのか」
「呪霊操術」は「呪霊を入れる器だから」
という『理由』を考えなければ、
「うずまき」を扱うことはできないだろう。
「うずまき」を扱うことはできないだろう。
これが「世界」だ。
【無限という世界】
五条悟の術式、『無下限呪術』
それは、いたるところに存在する
「無限」を顕現する術式。
「無限」を顕現する術式。
では「無限」とは何か。
それは五条曰く「アキレスと亀」。
走る人間(アキレス)が亀にいつまで経っても追いつけないという思考実験。
至極簡単に、簡略化して説明すると
「近づくほど無限に時間が延びるスーパースローカメラ」
近づくほどに時間の流れが遅くなる(という仮定の思考実験)から、無限回近づいても人が亀に追いつけない。
当然、現実世界でそんなものはない。
だから現実では近づける。
五条の「無下限術式」は
その”カメラ”を実現しているに等しい。
無限に時間が細分化され、延びるから、
無限の足し算(近づくこと)を強いられる。
どこにもたどり着けない”無限”。
バリアにも使われる「止める」無下限。
これがニュートラルな無下限。
0やマイナスへと近づく”無限”。
これが「蒼」。「引っ張る」無下限。
∞に近づく”無限”。
これが「赫」。「弾く」無下限。
これが五条悟の「無下限術式」の理論。
実際はどうあれ五条はそう考えている。
しかし他の理論も存在する。
というより芥見先生は、
”他の可能性”を否定していない。
”他の可能性”を否定していない。
ジャンプGIGA、単行本おまけ。
色々な媒体で、色々な識者に、
「無限」の論理を考えてもらった。
しかもその上芥見先生のスタンスは、
どれでもいいよといったスタンス。
どれでもいいよといったスタンス。
では、なぜだろうか。
例えば重面の「運を蓄積する術式」や
「面白いと思ったことを現実化」する高羽。
彼らは己の術式を認識できていない。
しかし「術式」を使うことはできる。
つまり高羽たちを見るに「術式が起こす現象の理論」を理解していなくても術式を扱えるが、夏油を見るに、「術式の本質」を理解しない限り、極めることはできないということになるはずだ。
ということは
術式は「結果」を保証するだけ。
そこに至る「過程」は術者の考えに依存する。
呪霊操術で言えば
結果とは、『呪霊を操る』こと
過程とは、『呪霊操術は「器」』であること。
無限を作るだとか、呪霊を操るだとか。
「結果(現象)」に至るまでの正しい『過程』。
つまり、「考え方」「ルール」「論理」「動機」
これらが術式の「解釈」を広げる。
そう。この『過程』であり、『解釈』。
人それぞれ全く違う、この”想い”が『世界』
最大限広がった”世界”が術式を極め、
術式の極致、『極ノ番』へと導く。
真人が言う「術式の世界が違う」とは、
結果を生み出す「術式」。
その「過程(理論)」が違うということ。
だから無下限の論理が複数あっても、
だから無下限の論理が複数あっても、
芥見先生は全く困らないのだ。
【余談】
【無下限呪術】
無限という「結果(概念)」を創る
「過程(世界)」。
「過程(世界)」。
それには複数の解釈がある。
しかし、あるはずだ。
五条悟、そして無下限に最適な『世界』
「極ノ番」というたった一つの結論が。
無限回の足し算を行う赫、蒼、茈。
思考に無限回の施行を強いる領域。
そのベースになる考え方(世界)は
やはり「アキレスと亀」。
やはり「アキレスと亀」。
極ノ番があるのなら同じ『世界』だろう。
『アキレスと亀』という、無限に時間を引き延ばすスーパースローカメラ。その”無限の本質”の先にあるのが「極ノ番」であるはず。
本質として考えられるのは
「無限回の足し算」
「時間や距離という”数”を無限に分解する」
「終わりなく繰り返す」
「時間と動作を切り離す」
「際限がない数」
「際限がない数」
あたりだろう。
これを使えば、例えば、
「呪力生成という過程を無限に一瞬で行う」
「時間を無限に分割する(止める)」
などができるかもしれない。
あるいは、無限に終わらない攻撃。
しかも魔虚羅に通じるように、
「あらゆるベクトル」から行う
赫蒼茈、全て足した「白」
そんなこともできるのかもしれない。
(赫蒼茈のネーミングセンスからすると白というより「皓(しろ)」や「皙(しろ)」の方がありそうに思える)
あるいは、無限に終わらない攻撃。
しかも魔虚羅に通じるように、
「あらゆるベクトル」から行う
赫蒼茈、全て足した「白」
そんなこともできるのかもしれない。
(赫蒼茈のネーミングセンスからすると白というより「皓(しろ)」や「皙(しろ)」の方がありそうに思える)