amedotのブログ

呪術廻戦の考察を主に書きます

【呪術廻戦】羂索、宿儺、源信、天元。結界に長けた平安のSPECIALZ

呪術界拠点の結界
補助監督の結界術
それらを強化し、
当人も結界術を扱う天元
天元並みの結界術を扱う『羂索』
閉じない領域を扱う『宿儺』
生前、数多の呪いを封印した、
結界術師源信
万物を封印できる『獄門疆』
簡易領域考案者『蘆屋貞綱』
 
千年前の有力な呪術師たち。
彼らは皆結界術に長けている。
その訳は「同一人物」だからではないだろうか。


ネタバレ範囲は0~24巻、
公式ファンブック、
220話、222話です。

関係ないけどSPECIALZ、
呪術廻戦アニメソング史上一番好き。
 
【目次】

【千年前のSPECIALZ】

彼らについて考える前に、簡単に「能力」と「出自」についておさらいをしよう。
 

天元

高専深部に籠る呪術界の要。
「不死の術式」「肉体の刷新」
これらで千年以上生きている。
結界術に優れ、呪術界関係者の結界術を強化したり、呪具、呪物を盗まれないように隠したりしている。
現在は、天内を用いた「肉体の刷新」を行えなかったため、肉体が変化し、高次元の存在へと変化しているため、「どこにでもいるが、どこにもいない」ような状態になっている。


≪羂索≫

千年間「可能性」を追う研究者。
「死者に乗り移る術式」
これで千年以上生きている。
 
詳細が判明した過去の肉体は、
御三家の汚点、赤血操術者
   「加茂憲倫」
虎杖の母親?反重力機構術者
   「虎杖香織」
五条悟の親友。呪霊操術者
    「夏油傑」
彼ら。他にもいるようだ。

羂索は天元並みの結界術師
故に閉じない領域や、嘱託式帳、死滅回游の結界等、複雑で高度な結界術を扱える。
(結界術が使えない状態だと閉じない領域も使えないようなので、結界を用いない「閉じない領域」にも結界術要素は含まれているはず)


≪宿儺≫

呪物と成り千年を渡った術師。
史上最強の呪術師。

呪術廻戦14巻/芥見下々
本来結界に描かれる生得領域。
それを用いずに描く、『神業』
「閉じない領域」を使用できる。
加えて、「■」という技が有していることと、宿儺の領域名「伏魔御厨子(魔が伏せる格納庫)」という名前からし「箱」のような能力を有すると考えられる。


源信(獄門疆)≫

史実にも実在する源信
彼は生前「結界術師」
その身に呪霊を封印し続け、その後に死ぬことで「獄門疆」、つまり呪物へと堕ちた。
「獄門疆」は万物を封印可能。


≪蘆屋貞綱≫

呪術廻戦10巻/芥見下々
シン陰流簡易領域の考案者。
簡易領域は「弱者の領域」
そう呼ばれているが、強者といえど気軽にいつでも領域展開ができるわけではないため、強者にも使われている。
「蘆屋」と名がついているので、蘆屋道満と関係があるように考えられるが、「蘆屋貞綱」は実在しない人物。
ちなみに蘆屋道満は、
兵庫の「播磨」にゆかりがある。
 
ここまで見ていただくと分かる通り、
千年前の有力な呪術師には、
結界術に長けた人が非常に多い。
 
なぜだろうか?
 

【いくつかが同一人物説】

結界術に長けた人が多い理由。
それが偶然じゃないとするなら、
考えられるのは「同一人物」。

羂索「加茂憲倫」「虎杖香織」「夏油傑」であるように、誰かと誰かが同一人物であれば結界術師が多い理由にはなる。
 
では、同一人物の可能性を考える。
 

源信と宿儺、同一人物説≫

呪術廻戦17巻/芥見下々
源信、もとい獄門疆は、
羂索天元「探されていた」
獄門疆は万物封印する強力な呪物。
ドラゴンボールのように、役目を果たせばどこか遠くに飛んでいく訳でなければ、一度取得した獄門疆を手放す理由なんて存在しない。
よって源信関係者の可能性は低い。
 
残る可能性は一つ。
源信=宿儺説。
宿儺の領域「伏魔御厨子
伏魔は文字通り「魔が伏せる」
そして「御厨子の元ネタは、
昔のキッチンに存在した調理道具入れ
または、仏具を安置する場所
言うならば「結界」「結界術師」

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例えばこうは考えられないだろうか。
源信は術式で呪いを宿し続け、死んだ。
その「死体」と「魂」は2つに分かれた。
呪われた物質「獄門疆」
そして、
呪われた魂「宿儺」
呪いを封印し続けたという
源信「善性」から考えれば、
まさに『堕天』したと言えるだろう。
 
 

≪羂索が蘆屋貞綱説≫

呪術廻戦10巻/芥見下々
「簡易領域」考案者、蘆屋貞綱。
簡易領域は「弱者の領域」
宿儺が考案したとはかなり考えにくい。
 
貞綱が考案したのは平安時代
天元の過去の器は天内を除き2人。

呪術廻戦23巻/芥見下々
これに加え、天元本来の肉体。
仮にほぼ完全に同じ周期(500年)で肉体を変えているのなら、天元1500年前から存在することになる。
 
しかも奈良時代から現代まで残るような宗教の原型を生み出し、不死の術式を操り、極めて優れた結界術を操る人間、それが「蘆屋貞綱」なんて偽名で門下を持つことができるのだろうか? そもそも今、高専」と「シン陰」が分かれている理由が謎だ。天元が蘆屋貞綱であれば高専勢全員にシン陰を教えるべきはずだ。必修科目にするべきはずだ。
 
よって残る可能性は「羂索」

呪術廻戦16巻/芥見下々
彼の教授は「らしいこと」
事実花御たちに展延を授けている。
では、羂索=蘆屋貞綱だった場合、
”なぜ”シン陰を創設したのだろうか?
 
考えられるのは3つ。
1.意味はない
2.肉体を奪っただけ
3.加茂憲倫パターン
 
1は、成り行きで創設したパターン。
羂索は千年間を”生きて”きたため、壮大な計画に関係ない部分の人生を楽しんでいても不思議ではない。
 
2は「蘆屋貞綱」を奪ったパターン。
『シン陰流』と『蘆屋貞綱の肉体』
これらに成り代わり、奪った説。

呪術廻戦23巻/芥見下々
3は御三家の汚点、憲倫(羂索)が九相図を生み出したように、明確な目標で「簡易領域」を生んだ説。
 
1と2は考察する要素が無いので無視。
問題は3だ。
呪術全盛に簡易領域を作った理由。
「弱者救済」という表向きの理由の他に、理由があると仮定するのなら、「戦闘の激化」あたりだろう。本来牙を持たない、殺されるだけの弱者に「手段」を与える。
ようは武器商人
互いを喰わせ、高め合わせるのだ。

呪術廻戦16巻/芥見下々
もしかすると、
「呪術全盛」に「簡易領域」が生まれた。
のではなく、強者集いし死滅回游のように、
「簡易領域」で「呪術全盛」化が加速した。
のかもしれない。


天元と宿儺が同一人物説≫

呪術廻戦23巻/芥見下々
羂索は天元の姿が宿儺の姿に似ていることを見て、笑っている。
だから同一人物です!
と考えるのは少し苦しい。
同一人物ならば似るのは当然だからだ。

呪術廻戦23巻/芥見下々
おそらく羂索の意図は、
「因縁のあった宿儺と似ているな」
といった皮肉をこめた笑いだろう。
 
では、その因縁とは何だろうか。
単なる善と悪の構図だろうか?
その可能性は高い。
しかし、彼らに同一性を見出すには、
それでは難しい。
 
ならば、こう考えればどうか。
宿儺が星漿体だった説。
 
天元は上位結界内に宿儺の肉体を「即身仏」にして安置しており、それは宿儺曰く天元「皮肉」。
つまり天元が作った可能性が高い。

呪術廻戦220話/芥見下々
だが即身仏は結界の必須構成要素ではない。
 
つまり、必要ないのにわざわざ服装を仏教徒のそれに変え、即身仏化させてまで、宿儺の指一本分の役割を持つ肉体を保存し、結界で保護していたことになる。

呪術廻戦7巻/芥見下々
しかし、天元が作った」ということは、羂索の人体呪物化手法である「誰も傷つけない代わりに存在を保証する縛り」は使われていないはず。そして、宿儺の意思は羂索によって指に移されているのだから、抜け殻の肉体が自然に呪物化したとも考えにくい

呪術廻戦24巻/芥見下々
裏梅が行っていた方の「呪力を浴びせ、魔に堕とす」呪物作成手法を用い、即身仏(呪物)化した可能性が高い。
 
なぜ、即身仏化させ保護したのか。
なぜ、それが「皮肉」となるのか。


まず、即身仏は本来、修行の末に仏教徒が逝きつく先であり、ゆえに高尚な修行僧が死後に成ることが多い。
そして「堕天」とは、天から堕ちると書くように、善なるはずの天使が悪に堕ちるようなことを指すことが多い。つまり、高尚な存在が堕ちてしまった際にこの言葉を使うのだ。


ここから導かれる結論は一つ。
「宿儺は元々は徳高き存在だった」
 
その功績を称え即身仏にし保護した。
昔の良かった面を見せつけられる、
悪逆非道、”呪い”の王「両面宿儺」
これほどに皮肉と思える状況は無い。
 
天元が称えるほどの人徳ある存在。
考えられるのは、
①何かしら功績を持った人(源信等)
天元の恩師
③仲がいい(友人、恋人、血縁)
天元の恩人
 
①、つまり宿儺=源信
(源信は確定で呪いを封印し続けた功績があるが、他に功績がある人間が不明なので考慮しないことにする)
これは前述したので割愛するとして、
問題は②と③と④だろう。
 
②の可能性は低い。
天元は推定2000歳
宿儺の年齢は不明だが、
羂索と契約として時を渡ったのであれば、
「不死」でなれけば天元より年下。
それを「恩師」にするとは考えにくい。
 
③も、②同様の理由と、たかがそれだけの関係でそんなことをするとは考えにくいことから、これも可能性は薄いだろう。
 
最後に④。宿儺が恩人説。
不死である天元の恩人。
今ある情報から可能性が高いのは、天元に適応できるがゆえに、肉体移動先になれる「星漿体」。これであれば天元が宿儺に恩を感じる理由になる。
「星漿体としての適性」は非術師の天内がなれている(虎杖も非術師でありながら宿儺の器になれたが、虎杖は人造的な存在なので考慮しない)ことから、単純な「器としての耐性」かどうかは分からないが、仮に天元にDNAや、呪術的特徴が似ている」ことが条件なのであれば、天元が宿儺に「似た」理由にもなる。
 
言ってしまえば同一人物の様なもの。

呪術廻戦23巻/芥見下々
が、宿儺が天元に肉体を捧げたなら、
恩を感じる理由にはなるが、
宿儺が肉体を有していた理由が不明だ。
(羂索が肉体を与えたとか、無理やり考えることはできなくはないし、それであれば宿儺が羂索にかなり好意的である理由がわかるが、根拠が薄すぎる)
なので、天元が宿儺を称えていたのなら、
①の功績持ちの方が可能性が高いだろう。

とはいえ宿儺は人間時代があり、
その時代から恐れられている。
功績持ちと仮定するなら、
・生まれ変わった
・見境が無かった
このどちらかだろう。

「生まれ変わった」のなら
死んだことのある人物。
闇落ち夏油のような「見境なさ」なら
彼の様な狂気に満ちた「大儀」を持つ筈。
死後呪霊と化すまで封印し続けた源信
どちらもかなり適合する。
(獄門疆、宿儺の魂、即身仏化された宿儺の肉体等、遺されているモノが多すぎる気もするので、正直同一人物とするのは少し苦しいが、出自が謎な人も多いので、可能性の一つとしてはアリだろう)