amedotのブログ

呪術廻戦の考察を主に書きます

【呪術廻戦】虎杖悠仁と源信(獄門疆)の奇妙な共通点。それが器の理由

どんな相手でも封印する獄門疆
宿儺すら抑え込む虎杖悠仁
 
強者(五条悟)の封印で重くなる
   『 獄門疆 』
強者(宿儺)大量摂取で意識失う
     『 虎杖悠仁
 
源信の術式は封印する「結界術」
虎杖悠仁は宿儺を抑え込む「檻」
 
彼らは似ている
なぜ似ているのか。
親子だから?
クローンだから?
「虎杖悠仁源信(獄門疆)」の、
魂を元に作った自律型呪骸だから?
全て私は違うと考える。
 
似ている理由は、
羂索の「リスペクト」だ。

ネタバレ範囲は0巻~24巻と

公式ファンブックです。
 
 
 
 
【目次】
 

【おさらい】

本題に深く関係する源信(獄門疆)」
彼についての情報をおさらいする。
 
源信とは平安時代に実在した人物。
「地獄」について書籍を出している。
 
呪術廻戦における源信は、
五条悟を封印した呪物である「獄門疆」

ジャンプGIGA 2023 EARLY SPRING
生前の源信の術式は「結界術」
呪いを多数宿し、死ぬことで呪い(呪物)、
つまり「獄門疆」へと堕ちた。
獄門疆に封印できないものは無い
それが源信(獄門疆)」である。
 
 

【虎杖悠仁源信(獄門疆)】

『虎杖悠仁源信は似ている。
なぜ似ているのか。』
 
それについて考える前に、
まず「類似点」についてまとめよう。

≪類似点1 「檻」≫

呪術廻戦1巻/芥見下々
虎杖悠仁「宿儺」という、
過去最強の呪術師を抑え込む「檻」

呪術廻戦11巻/芥見下々
獄門疆は、「五条悟」という、
現代最強の呪術師を封印する「箱」
源信は実力ある「結界術師」
 

≪類似点2 「機能の低下」≫

呪術廻戦13巻/芥見下々
虎杖は宿儺をほぼ完ぺきに抑え込むが、
多数の指を一度に取り込むと、
一時的に宿儺に「乗っ取られる」

呪術廻戦11巻/芥見下々
獄門疆は五条を含め誰でも封印できるが、
五条悟程の術師を封印すると、
一時的に「動かせなくなる」
 

≪類似点3 「生き様」≫

呪術廻戦15巻/芥見下々
虎杖は九相図(呪い)を宿す可能性があり、
「歯車」のように身を粉に呪いを祓う。

ジャンプGIGA 2023 EARLY SPRING
源信は呪いを身に「封印」し続け、
ついには死んだ。
「封印」ならば、善意に身を焼いたはずだ。
 
この3つから分かる通り、
「虎杖悠仁源信(獄門疆)」は、
似すぎている。
しかし私は、彼らに「肉体」、「術式」
こんな直接的関係性は無いと考えている。
その理由を解説していく。
 
 

【ほらいただろう あの播磨の!】

呪術廻戦24巻/芥見下々
宿儺は千年前の播磨の人に因縁があり、
そいつは虎杖の外見に似ている。
 
「んじゃそいつが源信じゃないの?」
そう思うかもしれないが、
『播磨(国)』とは兵庫県西部であり、
源信の出身地大和国(奈良県)
育った地は延暦寺(滋賀県)のあたり。
山形県にも「播磨」はあるが、どのみち違う
 
史実だけを考えれば、
播磨(はりま)と源信に関係は無いはずだ。
(そもそも虎杖は、播磨の誰かと他人の空似だった可能性もあるが、その場合も源信と関係は無い)
 
 

【紛失】

呪術廻戦17巻/芥見下々
羂索は「獄門疆」を”探していた”
つまり、見つけるまで手元になかったはず。

呪術廻戦11巻/芥見下々
獄門疆は誰でも封印する超強力な呪物
手放す理由は無いはずだ。
ということは、羂索は探し始めるまで、
獄門疆を所有したことがなかったはずだ。

呪術廻戦15巻/芥見下々
そして虎杖悠仁の作成者はおそらく羂索。
虎杖と源信に直接的関係があるのならば、
これはあきらかにおかしい。
 
羂索の手元に源信(獄門疆)が無いのに、
どう関係を生みだせば良いのだろうか。
(羂索がいつ獄門疆を見つけたかは不明なので、その時期によっては関係を作れる可能性はある)
 
 

【封印の原理】

虎杖が宿儺を封印している様子、
獄門疆が五条を封印する様子。
「完璧な封印ができるにも関わらず、
 一度に大量に行うとそれが鈍る。」
 
確かに彼らが産みだす結果は似ている。
では、なぜ似ているのだろうか。
考えられるのは2つ。
1.同じ力(術式)だから同じ結果を生む
2.同じ原理だから同じ結果を生む
 
1であれば虎杖悠仁源信に、
直接的な関係がある証拠と言える。

呪術廻戦公式ファンブック/芥見下々
が、しかし、虎杖に術式は存在しない
それは公式ファンブックや、
作中での五条先生の発言
芥見先生のインタビュー
これらによって明言されている。
 
なにより、日車戦を見ればわかる。

呪術廻戦19巻/芥見下々
虎杖は「没収」「呪力」を奪われた。
「術式を持っていない」からだ。
ならば少なくとも日車戦までは
虎杖に術式は無かったはず。
 
ということは、
「1.同じ力(術式)だから同じ結果」
この説は否定して良いはずだ。
 
つまり2「同じ原理だから同じ結果」
こちらの可能性が高い。
 
わかりにくいので例えてみよう。
あなたはコップに入った牛乳を温める
・電子レンジを使う。
・コップを火であぶる。
・熱した石をコップに入れる
方法はいくつかある。が、
レンジ火、石「同じ力」とは言わない。
しかし、
火と石「同じ原理」と言える。
 
簡単に言えば、
レンジがモノを温める原理は「揺らす」
火や熱い石がモノを温める原理は「移動」
要は「火」と「熱い石」同じ原理なのだ。
 
何が言いたいのかというと、
「虎杖悠仁は 『火』で、
源信(獄門疆)」 は 『熱い石』
だから「同じ力(術式)」ではないのに、
生み出す結果(鈍化)が似ている。
 
 
「虎杖悠仁源信は似ている。
が、同じ肉体や、同じ術式
つまり「直接的な関係性」
これがある可能性が低いのは、理解していただけたと思う。
 
では「同じ原理」とは何か。
それは「中和」だ
 
 

【中和】

「結界術」
天元や羂索が得意とする技術で、
領域儀式(死滅回游)結界術だ。
何かを閉じ込めるために用いられる。
「展延」
空っぽの領域をまとう技術。
自分をまとい、中の異物を中和する。
(五条曰く、厳密に言うとこれは結界術ではない)
 
これらには、
「異物を中和する」という共通点がある。
 
「領域(結界術)」は相手の術式を中和し、
「展延」は自他関係なく術式を中和する。
 
既に述べた通り、源信の術式は「結界術」
つまりここまでの話が正しいと仮定すれば、
虎杖は「展延」に近い力を持つのではないか。
 
 

【展延】

虎杖悠仁の性質が「展延」に近く、
源信の術式が「結界術」であり、
「同じ原理」故に同じ結果を生むとしよう。
 
問題は「力」を持つ理由だ。
源信が結界術使いなのは分かる。
術式だから才能天賦の才だ
 
しかし虎杖悠仁は違う。
九相図や、千年前の播磨との関係。

呪術廻戦15巻/芥見下々
そして羂索の「我ながら流石」
明らかに人造的に産まれている。
 
なぜ、どうして、「展延」のような力
「展延」があらゆる術式を中和するように、
魂を中和する力を虎杖悠仁が有するのか。
 
詳しくは上の記事達を読んでいただきたいが、
虎杖悠仁という「器」は、
呪いの9兄弟九相図
相性の良い9つの魂によって
「魂という情報の許容量」が増えた。
故に宿儺すらも抑え込む。
 
まるで術式を中和する「展延」のように。
という考察を以前している。
 
これが正しいとすれば全て腑に落ちる。
「虎杖悠仁」と「源信(獄門疆)」
彼らが、
『完璧な封印を行えるが、
一度に多量の情報を流されると鈍化』
という点で似ているのは、
虎杖は「展延」のような肉体を持ち、
獄門疆は「結界」のような呪物。
 
展延が五条のバリアを薄めるように、
領域(結界術)が術式を中和するように、
『違う力』でありながら、
「同じ(似た)原理」で中和するから、
「同じ結果」を生んでいるためである。

呪術廻戦10巻/芥見下々
虎杖悠仁(展延)は、
源信(完璧な結界術)を参考に、
羂索が作ったのだろう。