amedotのブログ

呪術廻戦の考察を主に書きます

【呪術廻戦】伏黒 恵の『十種影法術』最後の式神は宿儺

恵の『十種影法術』は影を現実にする
 
「影」とは、何かに光が当る裏生まれる闇。
性質上「影」の形は光が当たる「何か」
これに依存する。 いわば『表裏一体』
 
それを操る伏黒恵の術式。
御三家が相伝し、宿儺が目を付けた力。
「十種神宝」を元ネタにする能力。
 
そんな彼の「十種影法術」の本質は、
影を現実に         現実を影に。
     『 追従させる 』
ネタバレ範囲は221話までと公式ファンブックです。
 
 
【目次】
 

お食い初め

まずは十種影法術とその元ネタについて
簡易的に解説した画像を4枚見ていただく。



詳しい話は下の記事を見てもらうとして、
十種影法術には現状十種神宝の対応が2種謎だ。
(※①玉犬(黒白渾)②蝦蟇③大蛇④鵺⑤万象
 ⑥円鹿⑦貫牛⑧魔虚羅⑨脱兎⑩虎葬
 で式神10種類が判明しているが、
 十種神宝のうち、
 蛇之礼、日々物之比礼が未確定)
では、最後の式神(極ノ番)は無いのだろうか
それは『恵』であり、
「宿儺」ではないだろうか。
 

相伝の術式とは】

「十種影法術」は御三家の一つ、
禪院家の相伝の術式」
禪院家では相伝の術式を持つことが
人権を持つことを意味する。

呪術廻戦5巻/芥見下々
では相伝の術式」とはなんだろうか。
強力な術式だろうか?
否。強力なだけでは相伝
”引き継いでいる”とは言わない。

呪術廻戦17巻/芥見下々
そして同じ相伝の投射呪法は”新しい”
 
まとめると相伝の術式』とは、
・何かを受け継いでいる術式
・途中からでも「相伝の術式」認定を受けられる
 
ということは、
「先祖の術式から何かの要素を引き継ぎ、
かつ、2人以上の同家系が所持していた術式」
これを相伝の術式』と考えるのが妥当。
 
では禪院家が
『先祖から引き継いでいる要素』とは何か。
 
脳内で高速に動くアニメーションを創り、
その通りに体を模倣し、
コマ割りを再現する
「投射呪法」

手で動物を模した影を創り、
それに対応した式神を具現化する
「十種影法術」

腕を振りかぶり、それを複製。
そして拡大する甚壱の術式

己の眼にリンクした眼で相手をにらみ、
動きを止める蘭太の術式

これらからすると「模倣」「具現化(再現)」
あるいは両方が禪院の引きつぐ”本質”だろう。
”模倣”して、”具現化”。つまり「創る」こと。
 
そして力の「本質」として代々と、
「模倣」「具現化」を継いでいるのなら、
それらが禪院家の”強み”であるはず。
 
ならば、
 
禪院が数十代に渡り継いだ力の”本質”
前時代的封建社会のDNA。
それが「模倣」か「具現化(再現)」なら、
とびぬけて強い『十種影法術』の強みも
”それら”であるはずだ。
 
 

【十種影法術】

十種影法術の力は大きく分けると2つ
 
①《十種(具現化する力)》
 =影を媒介に式神を召喚する力
 
②《影法術(模倣する力)》
 =影(絵)を操る力
 
作中で恵は①の力を使用し、玉犬などの式神を召喚しているのはもちろん、②の力を応用して影の形を変えてダミーを作成したり、影にモノを収納したりしている。
 
まずは①の可能性について考える。
 
 

【①式神の破壊と拡張】

呪術廻戦3巻/芥見下々
拡張術式で式神の性質は混ざる。

呪術廻戦19巻/芥見下々
しかし同時に扱う「質と量」には限界がある。
(つまり拡張で混ぜられる量にも限度がある?)

呪術廻戦6巻/芥見下々
そして召喚した式神が破壊されると
他の式神にその力は継承される。
 
つまり式神が強化される可能性は2つある。
『破壊からの継承』と『拡張術式』
では、疑問が挙がる。
Q. 十種の式神全てが破壊されたら、
 式神の力は何処に行くのか』
 
というより式神の完全破壊」とは何か。
十種影法術は「調伏」と呼ばれる儀式、
「所持する式神と本人で未調伏の式神を倒す」
その過程を経て、自由に使える式神を増やす。
 
ならば一度は式神は破壊されているはず。
 
そもそも数百年以上前から存在する術式。
数人、十数人に継承されているはずなのに、
『一度も、一体も、式神が破壊されてない』
と考えるのは難しい。
 
どうして恵の式神「十種」なのだろうか。
 
継承者によって式神が違うのだろうか?
否、魔虚羅は共通している。他も同様だろう。
 
術者の死で式神の状態はリセットされるのか?
そうなのかもしれない。
術式とはそういうものなのかもしれない。
 
しかしあえて式神状態のリセット」に対し、
「十種影法術」で理由をつけるのなら、
 
十種影法術の元ネタ「十種神宝」
そのうちの一つ。死者を蘇生する「死帰玉」
その刻印が刻まれた「玉犬黒」による
 
『ふるべゆらゆら』
 
つまり、死んだ式神の蘇生儀式が”調伏”
だから魔虚羅の調伏儀式には黒い犬がいた。

呪術廻戦14巻/芥見下々
喪に服す、式神を調伏し、陰から陽へ
 

【10種の”式神”と”神宝”】

前述した通り、今出ている式神は、
①玉犬(黒白渾)②蝦蟇③大蛇④鵺⑤万象
⑥円鹿⑦貫牛⑧魔虚羅⑨脱兎⑩虎葬
の10種類。

十種影法術が「死んだ式神を蘇らせるなら、
これで蘇った式神が、再度死んだら
”どこ”に向かうのだろうか。
 
消滅?
ならなぜ次世代が同じ式神を使えるのだろう

最後の行き先は破壊されないのか?
なら相伝なのだから既に解明され、
使われているだろう。

全て違うように見える。 が、
1つだけ可能性がある。
全ての十種神宝と式神に順応できるはずで、
今まで何度か具現化されたことがある奴。
 
それは、全ての式神の産みの親。飼い主。

呪術廻戦19巻/芥見下々
つまり「伏黒恵」「両面宿儺」
術者本人(とその影)「十種目の式神
式神蘇生の儀式「調伏」で蘇った式神
十種神宝と十種影法術の力が向かう先。
”影”と”光”。死と生。裏と表
混ざりあい、全てを掌握し、引き出す。
 
それが「十種影法術」の可能性の一つ。
 
 

【術者の式神化】

10番目の式神が術者本人だとすれば、
どんなことができるんだろうか。
 
それは式神との融合」
「入れ替わり」だ。
 

式神との融合≫

術者が十種影法術、十種目の式神なら、
「拡張術式」や、式神破壊後の継承」
これらによる式神の融合が可能になるはず。
つまり式神の能力を術者本人が使用可能。
魔虚羅と術者で拡張術式を行えば、
術者本人が適応の能力で死ななくなるし、
鵺で拡張術式を行えば空も飛べる。
 

≪入れ替わり≫

影絵と呪力で召喚された式神
術式を解除すると影に戻る。
式神が持つ呪力もどこかへ還る。
じゃあ術者が10種目の式神なのだとすれば、
術者を影と呪力に還元可能ではないだろうか。

呪術廻戦12巻/芥見下々
カラス一匹ですらあれほどの呪力。
術者自身を媒介とした式神の召喚、
その力は地平すらも飲み込み得る。
 
 

【②影が先か 物質が先か】

話をかなり戻すが、
十種影法術には二つの力がある。
 
①《十種(具現化する力)》
 =影を媒介に式神を召喚する力
 
②《影法術(模倣する力)》
 =影(絵)を操る力
 
①の可能性はさっき書いた通り
「融合」「交代」
 
次は②。影による力。
 
「影」とは何か。
 
「何かの物質に光が当たることで、
光とは逆の方向にできる闇」
 
それが『影』
だから『影』は物質の形に左右される。
 
じゃあ「影の形」だけを変えられたら、
物体はどう変わるのだろうか。
 
影が物質に合わせて変化するように、
現実は影に合わせて変化する。
の、かもしれない。
 
そんな間違った前後関係を実現するのが
「影法術」
 
『 現実を変えれば、影が変化するように、
 影に合わせて、現実を変化させる 』
 
これが十種影法術の本質なら、
「術者の影」を変えたら、何が起こるのか。
 
 

【影の本質】

呪術廻戦20巻/芥見下々
恵が操る影の中には酸素や浮力が無い。
底が無く、どこまでも、沈んでいく。
そして影の中の質量は術者にのしかかる。
 
じゃあ術者が影に入ったらどうなるのか。
 
影に術者が入れば、影の中は術者分重い。
術者が影の中に入った分、術者は重くなる。
術者が影の中に入った分、重くなった術者で、
影の中はさらに重くなる。
その分影が重くなって、術者も重くなって.....
 
というふうに、無限に重くなっていくはず。
無限に重くなれば、自重に潰される道理。
そうならないのは足し算ではないからだ。
 
現実の質量+影の中の質量 ではなく、
影の中の質量=現実の質量
ということだ。
 
『 影の重みが、現実に降りかかる 』
いうならば影と現実の質量がリンクしている。
 
じゃあ「質量」以外にリンクしないんだろうか?
例えば「呪力」、「術式」、「身体的特徴」
そして「魂」

呪術廻戦219話/芥見下々


十種影法術が、
『影の中とモノ』『現実にいる術者』
これをリンクさせることができたなら、
鵺のように雷撃をまとい、
魔虚羅の背後の法陣のように適応し、
伏黒甚爾のように地を翔けることも可能。
生得領域(心)を共有することも可能。
 
そして眠りし姉をも揺り起こす。
 
十種目の式神、宿儺、羂索、運命。
さあ、反撃の時。 全てをひっくりかえせ。
 
影を変えて、光照らす現実を変える。
それが十種影法術  「伏黒恵」
 
闇より黒い影から出でて、穢れを禊ぎ祓え