amedotのブログ

呪術廻戦の考察を主に書きます

【呪術廻戦】万の構築術式と愛のカタチ、それは宿儺の肉体

万(よろず)構築術式を用い、
作成した『 呪具(呪物) 』
それは天逆鉾や黒縄、液体金属ではなく、
この世で最も呪われた”器”、
呪われし物具潜む、伏魔殿。
『両面宿儺の肉体』ではないでしょうか。

 
ネタバレ範囲は0巻~219話です。
加えて公式ファンブックです。
 
 
 
【目次】
 

【万の純愛】

詳しくは以前の記事を見てもらうとして、
万が宿儺に与えようとした『愛』
それは『孤独』とは真逆のモノ。
 
生涯無敗、総力をも天秤の対には軽い。
それが「両面宿儺」という男。

呪術廻戦13巻/芥見下々
彼はどうみても戦闘を楽しんでいる。
じゃあ、好敵手のいない状況。
それはつまらないだろう。
「孤独」だろう。

呪術廻戦219話/芥見下々
だから”殺す”ことが万にとっての『愛』
宿儺を殺す程の者は相応に強いのだから。
 
では、万が宿儺に対し授けた呪物(呪具)
あるいは呪いがこもってないただの物質
それはなんだろうか。
 
 

【万の遺物】

まずは万が具現化可能なモノを整理していこう
 
構築術式は、

呪術廻戦217話/芥見下々
『認識できる物質(実在するモノ)』

呪術廻戦217話/芥見下々
『呪力制御可能な液体金属
 (実在しない性質を持つモノ)』

呪術廻戦219話/芥見下々
『真球(概念に近いモノ)』

呪術廻戦217話/芥見下々
『呪具(呪いがこもった武器)や
  呪物(呪いがこもった物質)』
 
これらを具現化できる。
 
これより、消去法的に、
『万の遺物』を考察していく
 
 

【御厨子への執着】

呪術廻戦219話/芥見下々
万は厨子に異様な執着を見せている。
じゃあ、考えにくい可能性はすぐに分かる。
 
『武器』だ。

呪術廻戦217話/芥見下々
「十種影法術」すら使うことを否定し、
厨子異様な執着信頼を寄せる万。
彼女が『武器』を作るとは考えにくい。
(自分には御厨子を使って欲しいだけで、他者には何を使ってもいいという考えなら話は変わるが)
 
それが呪具(呪物)であっても、
剣や銃であったとしても。
 
 

【呪術の否定】

万は「特殊な呪具」以外は再現可能。
では「特殊な呪具」とはなんだろうか。
 
私はこう推測する。
『呪術を否定する呪具を呪術では作れない』

呪術廻戦17巻/芥見下々
例えば、呪力(呪術)の流れを阻害する黒縄
そして、術式を解除する天逆鉾
これらを『構築術式』で作れるとは思えない。
 
そして天逆鉾ほどの特殊な呪具でなければ、
宿儺がわざわざ使う理由が薄い。

作中で登場済みかつ呪術を否定しない
「呪具」「呪物」なら、
魂を切ることで防御を無視する「釈魂刀」
たった1分で確実に封印する「獄門疆」
これらクラスでようやく使う意味が出る。
その程度だろう。
 
「御厨子への執着」「呪術の否定」
これらの描写から、
万が武器を作った可能性は限りなく低い。
 
そう考えると可能性はおのずと見える。
 
『思い出』
あるいは、
『武器以外の有用なモノ』
 
 

【思い出】

呪術廻戦15巻/芥見下々
例えば東堂葵のペンダント
あんな感じの思い出を宿儺に渡す。
これもまあまずないだろう。
 
万は宿儺の真意を聞かされていないし、
ドライな性格は分かっているだろう。
変なモノを渡せば捨てられる可能性がある。
(宿儺側からすると「津美紀の死」を身近に置き続けられる時点でかなり有用なわけだが)

呪術廻戦219話/芥見下々
それに「後生大事に使ってね」に反する。
 
 

【武器以外の有用なモノ】

『 武器以外の有用なモノ 』であれば、
前述した消去法には当てはまらない。
 
では、どんなものを作るのだろうか。
 
まず「武器以外」でも、大別して2種。
  『呪物』
    と
『呪力の無い物質』
 
 

≪武器以外の有用な呪物≫

『武器以外の有用な呪物』
例えば
「獄門疆」「呪力で制御可能な液体金属」
このあたりは既に出ているし、有用。

呪術廻戦14巻/芥見下々
または過去宿儺の左手の「金剛杵(独鈷)」
『金剛杵』「金剛」とはダイアモンド
「杵」は餅つきにも使うキネ
そして金剛杵は煩悩を払うものとされる。
それによく似た呪物(か呪具)なら有用。
それが有する力は逆鉾か黒縄に近い、
『呪術の否定』
あるいは、円鹿のような癒しの呪物

呪術廻戦218話/芥見下々
前者ならば構築術式では作れないだろう。
しかし後者なら可能性はある。
そして外部に高度な反転治療を任せられる
アドバンテージは果てしなく大きい。
 
 

≪武器以外の有用な物質≫

武器以外の有用な物質。
それはかなり限られる。
医療キットを作りました!とかはない。
 
では何か。
「宿儺の肉体」ではないだろうか。

呪術廻戦217話/芥見下々
万は「虫の鎧(肉体)」を再現出来る。
ならば人体も造れるはず。

呪術廻戦20巻/芥見下々
そして肉体を渡ることができ、
「酸素が無い」影に収納できるなら、
『肉体のスペア』も十全に扱えるはずだ。
 
さらにスペアの肉体であれば、
瀕死のダメージを一回分回復できる。
領域後の術式焼き切れもリスク0で回復。
 
有用で、かつ唯一無二。
そして、厨子扱う宿儺に似合うモノ
 
この世で最も魔に近く、万に愛された肉体。
両面宿儺。呪いの伏魔殿
それこそが万の愛のカタチ。
産む呪物。
 
 

【余談】

【乙女心故、逆に無くはないかも…?】

呪術廻戦219話/芥見下々
万は厨子に信頼と執着を見せていた。
しかしそれが仮に、「愛」故ならば、
万としては「他者に御厨子を使う状況」
これは好ましくはないだろう。
自身の代名詞液体金属を渡すかもしれない。

つまり”逆に”呪具を創る可能性はある。
しかもその場合、何を作るかは予測不可。
過去宿儺が持っている金剛杵や槍、
それどころか、消滅しながら、
文字通り全てをかけて作った一品。
呪術否定呪具の可能性も0ではないだろう。
まぁ、言うても「呪いの王」宿儺さん。
他者から奪った力ならまだしも、
他者に貰った力で戦うなんて…ね?