これは九相図と宿儺の違いから
2人の宿儺、「両面宿儺」について。
紋様が津美紀の額の物と似ていることから
紋様が表す意味についても考察しました。
ネタバレ範囲は1~14巻です。
お気を付けください。
【目次】
【器の見た目】
現在呪物を体に宿したことのある人間は
2種確定している。
宿儺の指を受肉した虎杖と
九相図を受肉した人間だ。
だがこれらには決定的な違いが存在する。
器の見た目の変化だ。
血塗相を受肉した男性は異形の姿へと変化した
無為転変の様に、血塗相の魂に
男の肉体が引っ張られたのだろう。
それに対して宿儺の過去と思われる姿は
今の虎杖に受肉した宿儺の姿とかなり違う。
つまり受肉によって殆ど姿が変化していない
この違和感に私は目を付けた。
実は宿儺は腕が4本もないんじゃないかと
【現在宿儺と過去宿儺】
体の紋様から宿儺には3種類存在することは以前の記事でも説明した。
今回はその3種類の宿儺を
・現代宿儺
・過去宿儺
の2種類として考えることとする
まずはそれらの違いについて記述する。
(体の紋様は3種それぞれ違うので省く)
≪現代宿儺≫
・腕が2本
・殆ど器(虎杖)の姿をしている。
≪過去宿儺≫
・腕が4本
・武器(?)を持っている
・目の辺りに仮面?のようなものがある
やはり大きな違いとしては腕の本数だろう。
現在に対し過去は2本も腕が多く
指をいくら取り込んでも生える気配がない。
この理由を私は作中存在する宿儺には
「器の宿儺」と「中の宿儺」の
2種類いるということで説明する。
【器の宿儺・中の宿儺】
宿儺には
・現代宿儺
・過去宿儺
の2種類がいることは既に述べた。
だが実は
・器の宿儺
・中の宿儺
も存在するのではないだろうか。
頭に?が大量に発生していると思う。
可能な限り分かりやすく解説していく。
まず現代宿儺が虎杖の姿なことに注目する。
私はこれを
「現代宿儺は器の宿儺が虎杖だから」と考えた
「器の宿儺」=「虎杖」となっているのだ。
次に過去宿儺が謎の巨漢の姿なことに注目する
「器の宿儺」=「謎の巨漢」となっているのだ。
つまり過去宿儺の特徴である4本の腕は
「器の宿儺」である「謎の巨漢」のもの
ということだ
そして現代で虎杖の体を借り笑うあの宿儺が
「中の宿儺」
宿儺全てに共通するあの「紋様」が
「中の宿儺」の特徴ではないかということだ。
まとめると
「現代宿儺」は
「器の宿儺(虎杖)」と「中の宿儺(紋様)」
「過去宿儺」は
「器の宿儺(巨漢)」と「中の宿儺(紋様)」
でできているということだ。
【両面宿儺と伏黒津美紀】
ここからは「中の宿儺」の特徴と考えられる
「紋様」について考える。
宿儺の紋様だが実は伏黒津美紀の額にも
少し似たような紋様が存在している。
これらが実際に
「似た性質」あるいは「同一の物」
だとすればどうだろうか。
津美紀の額の紋様が
脳が蠱毒を日本で行うためのマーキング
だったことは136話で明らかになった。
殺害の動機付けを「黒百合」から
「大切なものの死」であると推測した。
(↓記事に書いてあります)
これと宿儺の紋様が同じなのだとすれば
宿儺の紋様が出てくる場面によって違うのは
「蠱毒の進行度合いを示しているから」
なのではないだろうか。
そう考えて見返してみると
巨漢の宿儺に描かれた紋様は
現代宿儺に描かれたものに比べ
「線が少ない」ように見えてくると思う。
宿儺は過去の蠱毒の生き残りなのだろうか。
そう仮定したとき2つの可能性が考えられる
・蠱毒を生き延びたのが器の宿儺であり
生きた結果中の宿儺が生まれた。
・蠱毒を生きた中の宿儺を取り込んだのが
器の宿儺
だが少しどちらも苦しいように思う。
過去の宿儺が生まれたとするのは
現状の情報からすると少し突飛だ。
器の宿儺だとすれば紋様が変化した理由が
説明できなくなってしまう。
(この場合、取り込んだ時点で蠱毒が終了しているはずなので、蟲毒の進行度合いを紋様として表すと仮定するならば成り立たない)
ならば「両面」をとれば良い
器の宿儺の術式を
「伏魔御厨子」に使われている術式とする。
字の通り「格納する術式」
それを使い、呪いを体に格納し
器の宿儺の中。生得領域内で
格納したものたちで呪い合わせる
「蠱毒」を行う。
その進行状況を示すのがあの「紋様」
そして蠱毒が完成したとき
器の宿儺の中には
格納したものたちを
全て撃破した強力な呪い
正しく「呪いの王」が在る。
そしてその敗者の残骸こそが
宿儺の生得領域内に転がる
無数の骸骨なのではないだろうか。
やはり絶対的「王」には
喰らうことこそがふさわしい。
↓器の宿儺の正体の考察
↓腕が4本ある宿儺は「特異体質」ではないか