狂ってない人は狂っていないなんて言わない
って類の論。あれって暴論ですよね。
ネタバレ範囲は単行本1~13巻となっています。
特に10巻の重大なネタバレを含んでいます。
東堂含む京都校の一部に存在する痣
-----それは九十九由基による
「呪術師を作る実験」の跡
【共通する痣】
≪痣持ち一覧≫
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東堂葵
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庵歌姫
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与幸吉(メカ丸)
彼らに共通することは京都校の人間であることと過去には痣がなかったことです。(メカ丸は不確定)
今回注目する情報は
- 本拠地の一致
- メカ丸の傷 です。
【メカ丸の痣と無為転変】
メカ丸の痣ですが10巻からもわかる通り、真人の無為転変による治療でも消えていません。
つまり考え得るのは
①生まれつきの痣(ただの個性)
②無為転変でも治療が不可能な傷跡だった
③治してはいけなかった/治す気がなかった
であると思います。
①は非常に考えにくいです。
歌姫や東堂の過去には痣が見当たらないからです。彼女たちが後天的についた痣に似た痣がメカ丸には先天的についていたとするのは不自然です。
そして後天的であるとするならば彼らの痣には類似点が多いため、同一人物(同じ原因)がつけた傷と見るのが妥当です。
②は少しあり得ます。
もしこれが誰かの術式によるものであった場合、無為転変による治療ができなくても不自然とは言い切れないと思います。ですがこの場合「切られたこと」が術式の結果ではなくて、「何かをされた結果」痣が残っている状態でないといけないと思います。そうでなければ治せるはず。
(例えば、無為転変と違う理論で体を変形させる能力で傷をつけた場合、それが無為転変によって治るかどうかは不明なのではないでしょうか)
そして味方すら見たことがないメカ丸本体に傷をつけられる人は、メカ丸が懇願した相手でなければいけないはずです。(内通者により居場所を知っている相手もあり得るが、そうだとしたとき流石に夏油と真人と手を組むのは警戒心が皆無すぎるので無し)
③は最もあり得ます。見た目をコンプレックスとし、仲間であるはずの三輪にすら会ったことがない。そんな彼が顔の痣を治すこともセットで頼まなかったのは何か理由があると考えるのが自然です。
【何の傷】
上記の②と③には共通点があります。
それはメカ丸が望んでつけた傷であるということです。そこから私は、あの痣は信頼に足る人物による「後天的に呪術師を作る実験」の跡だったのではないかと推測しました。
メカ丸が望んでつけた傷であるならば、なにかメリットが存在するはずです。それを私は術式の取得であると仮定しました。
何故なら、メカ丸の天与呪縛は禪院真希のような術式を担保する類のものではなく、あくまで術式範囲の向上と呪力出力の上昇を促すものです。つまり彼は術式を持っていなかった可能性が存在するのです。
そして彼が望み、傷によって得たものは治療前と後のどちらも必要なもので、治療前に確認できるものでなければいけません。例えば肉体の強化(改善)であるならば治った後は必要ないはずです。なので違うと考えられます。
また、あれが「術式を取得させる実験」の跡だとするなら東堂と歌姫には術式が無かったと考えられます。
東堂は一般家系の出であることが明記されていますし、歌姫は過去篇で術式を使用していないので術式を持っていなかったとしても不自然ではないと思います。
また、真人は脳を弄って呪力を使える人間を作り出しています。そして、順平の術式を確認するときにも頭に触れて確認しています。当然顔は脳に近いですのでこれもまた根拠になり得ると思います。
【虎杖(ブラザー)】
では誰が実験したのでしょうか。
現在人体実験したのが確定しているのが
九相図を作った加茂憲倫。
実験をしかねない人物が
呪霊の原因療法を試みている九十九由基です。
ですが加茂憲倫の可能性は非常に低いと思われます。前述した信頼に足る人物とは到底思えないからです。
九十九由基の可能性は非常に高いと思われます。彼女は特級術師であることから信頼が、東堂との過去によって痣持ちとの関係性の伏線が存在するからです。そして呪霊を無くそうと研究していることから、実験する理由も彼女の善性もうかがえます。
とすると、現在九十九と加茂の人体実験が明らかになっています。これ以上増えることはキャラが被りすぎるのでメタ的に少し考えにくいです。
そして虎杖はあの膂力や千年生まれなかった逸材という説明から明らかに異質な存在と言えます。(無下限+六眼が数百年程で生まれると考えるとなおさら)
彼がもしも作られた存在であるのだとすれば、虎杖を作り上げたのはどちらかなのではないかと推測できます。
↓虎杖が作り上げられたとする考察です。かなり前に書いたのでいつか書き直します
東堂が言っていた虎杖(ブラザー)って伏線だったんですかね。