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【呪術廻戦】「君は最強だから五条悟なのか?」の真意を解説します

過去編の夏油傑の言葉

「君は最強だから五条悟なのか?
五条悟だから最強なのか?」

真意とはなんだったのでしょうか。

解説します。

 

 

ネタバレ範囲は呪術廻戦0~9巻です。

特に過去篇の重大なネタバレを含みます

 

 

 

 

 

=目次=

 

 

【五条悟は無意味である】

呪術廻戦には3つの時間軸
3人の主人公が存在する。

0巻(前日譚)
主人公は乙骨憂太。

1巻から始まる本編
主人公は虎杖悠仁

8巻から始まる過去編(懐玉と玉折)
主人公は五条悟。

特に五条悟はどの時間軸でもヒーロー
常に彼は強く、常に活躍している。

だが彼は過去編において、

「無意味」なのだ。

 

どこが「無意味」だったのか
どうして「無意味」だったのか
それは過去編で夏油が五条に残した

 
『君は五条悟だから最強なのか?
最強だから五条悟なのか?』
 
この言葉に隠されている。
 

【力の責任と理由】

過去編のはじめに五条はこう言っている。
「呪術に理由とか責任を乗っけんのはさ
それこそ弱者のやることだろ」
 
これは、夏油が
「強者は弱者を救う。そうあるべきだ」
と発言したことに対する、五条なりの返答。
 
五条のその発言
「力に責任を求めるのは、力で救われたい。
 壊されたくない。と考える弱者の行動」
こう言いたかったのだろう。
 
そしてその価値観は増長することになる。
五条悟は最強の呪術師に成り、
冥冥曰く、一人で日本を滅す力を持った。
そうして理由を軽んじるようになった。
気持ちに任せ力を振るうようになった。
天内のためでも、誰のためでもなく、
自分のために力を振るうようになった
天上天下唯我独尊」であるかのように。
 
その末に夏油は闇へと堕ちた。
守るためではない力を振るう彼の手は、
大切なものを零してしまった。

そして冒頭の話へと繋がる。
五条「意味の無い殺しは
   しないんじゃなかったのか?」
夏油「意味はある。意義もね」
五条「ねぇよ。できもしねぇことを
   セコセコやんのを意味ねぇっつーんだよ」
夏油「君にならできるだろ 悟」
  「君は五条悟だから最強なのか?
   最強だから五条悟なのか?」
   「殺したければ殺せ
   それには意味がある
 

【力とその意味】

私が過去編のテーマを挙げるとするならば
「力とその意味」だ。
 
過去編は”最強”と描かれていた五条が
最強に「成る」話。
だがこの話で五条は何一つ守れていない
使命、親友、プライド、唯一つ。
仮に五条があのときパパ黒に殺されても
過去編は何1つ変わることはない
夏油は呪霊操術でパパ黒に殺されない
天内は射殺される
五条亡き分、夏油の負担は増え裏切るはず。
パパ黒は生きるが、
覚醒した五条に対峙するまで、思想は無い。
まさに透明人間。何か成すことは無い
灰原は死に七海は生きて呪術師をやめる
 
過去編の主人公で、特級ほどに強くても
コマの隅に映るモブのように、
居ても居なくても同じ「無意味」だった。
 
だがあの通りで夏油と別れた後は違う。
 
乙骨を庇った
治療すれば生きられただろう夏油を殺した
虎杖を助けた
自然呪霊を倒した
 
全てが良い方向へとは働いてはいない。
しかし彼の力には確実に「意味」があった。
それは五条が力に「理由」を求めたからだ。
 
後進の育成
呪術界の改革
『 夢 』
 
故に過去、一度逃した夏油を0巻で殺した。

五条にとっての夏油は、夏油の両親なのだ。
力に乗せた意味や理由
それらのために捨てたもの。
それが五条夏油にとっての
「たった一人の親友」
「たった一組の両親」だった。
 故に五条が夏油を殺すことには
「意味がある」
親友を殺すほどの理由があるのだから。
 

【だからあの言葉は】

「できない事に”意味はない”
じゃあ、土地神に殺された灰原雄。
彼ら術師の死にも意味はないのか?

君になら望む未来を掴めるじゃないか。
誰にもできない事じゃない。
君は最強じゃなくても五条悟だろう?
少なくとも私の隣にいた親友は、
『最強』なんて記号じゃなかった。
それとも『最強』じゃなくなれば、
”意味”が無くなれば
君は、『五条悟』ではなくなるのか?
『意味がある』とはそうじゃない
「できる」か「できない」ではない。
『最強』かどうかでもない。
『行動に”理由”や”責任”を乗せる』
それそのものが”意味”
だから君は”五条悟”じゃないのか?
そう言いたかったんだと思う。
 
人に名前があるのは、
親が「意味」を求めたからだ。
求めないのであれば「村人a」でいい。
ただの「最強」でいい。
しかし親は良く育って欲しいから、
『思い』を込めて、子に名を授ける。
だからこそ夏油は、「最強」ではなく
『「君」になれたなら 』と言った。
「五条」袈裟を羽織る教祖と成った。

 
じゃあ『力に理由や責任を求める』のは、
力に怯えた弱者だけなのだろうか?
違う。理由なき力に「意味」はない。
意味なき力は何も救わない。変えられない。
過去遍の五条のように
そこにおいて強弱や善悪は意味を持たない。
 
しかし、私は信じている
たとえそこに強弱が関係しないとしても。
 
『 最強だから”宿儺” 』と呼ばれた廻天の災い。
彼の中に、”意味”があったとしても。
 
”夏油傑”を失い、得た「意味」は、
「五条先生」が無様に膝つくことを許さない。
過ぎたはずの「青春」という蒼き縛りが、
こっちを見て『勝て』『救え』と叫ぶ。
 ゆえに  『 ”五条悟”だから最強 』 
その言葉を天上天下に轟かせる日が来る。
”あの日”の答えが聞こえるように。天高く
 
 
それまで「彼ら」の完全復活を待つとしよう。

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